ご依頼者様の話を聞いたところでは時効が成立する可能性が高いと思われる場合でも、実際に着手してみると時効が中断していて、時効が成立しないケースがあります。

時効の援用が失敗する要因トップ3についてお話します。

【ダントツ】第1位:訴訟や支払督促が確定している

訴訟や支払督促を起こされたのに、放置して確定してしまうと、時効期間は確定から10年に伸びます。ご本人に訴えられた記憶がなくても、裁判手続きをされているケースは実際よく目にします。

  • 引越したのに住民票を移さずにいたため、訴状が届かず、公示送達がなされていた。
    公示送達とは、裁判所の掲示板に掲示し一定期間経過すると送達されたこととされる手続きのことです。
  • 郵便局員が訴状などを配達した際に不在だったため、「ご不在連絡票」が入っていたのに保管期限内に受領しなかったため、付郵便送達がなされていた。
    付郵便送達とは、そこに住んでいるのに裁判所からの書類を受領しない場合に、裁判所が書留郵便で発送すれば、受領しなくても送達されたこととされる手続きです。
  • 住民票を実家に置いたまま親と音信不通になっていて訴状が届いたことを知らされてなかった。
  • 同居者が訴状などを受け取ったのに、教えてくれなかった。
  • 単に訴状などが届いたことを忘れていた。
  • 見たくなかったので、見なかったことにして捨てた。
  • 訴状を受け取って答弁書まで提出しているのに、訴えられたことを記憶から消し去った。

第2位:裁判上の和解や調停が成立している

裁判手続の中で和解が成立していたり、特定調停などが成立していると、時効期間は10年に伸びています。
債権者から取り寄せた口頭弁論調書の写しを読むと、ご依頼者様本人が裁判所に出廷して和解しているのですが、そのことが記憶からすっぽり抜け落ちていることがたまにあります。

第3位 5年たつ前にちょっとだけ返済している

債権者から取り寄せた取引履歴を見ていると、5年経つ前に数千円だけ支払っていることがあります。債権者が時効を中断させるために、少額でいいから返済するよう甘い言葉で迫ったのでしょう。ご依頼者様に取引履歴を見せると、「そう言えば、あのとき・・・」と思い出されることが多いです。

 

時効援用が失敗する要因トップ3をご紹介しました。
逆に言えば、上記のような失敗する要因がなければ時効の援用は成功する可能性がかなり高いといえます。
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