来所されたBさんは非常に憔悴し切った様子で、ある債権者の督促状を差し出します。

「家に来るって言うんです。電話も怖いんです。」
声が震えています。

私はその日に受任し、まずはFAXで受任通知を送り、原本は郵送します。

数週間後、債権者から取引履歴が届きました。
最後の返済から6~10年以上取引がありません。
裁判をやられていて時効が更新(中断)している可能性もありますが、消滅時効が成立している可能性もあります。
早速、消滅時効を援用する内容証明を送付しました。
しばらく立っても債権者からは音沙汰がありません。

時効更新(中断)事由はないな、と推測されますが、念のため、確認の連絡を入れます。

各社とも「判決(債務名義)は取っていないので、もう請求はしません。」との返事。
Bさんに、時効で借金を返済する義務はなくなったと伝えると「信じられない!」とのこと。
最後まで信じられない様子でしたが、次第に元気を取り戻し、今はお仕事をがんばっておられるようです。

【手続き前】 債務 6社 約320万円。

【手続き後】 0円。(時効消滅)